我々が暮らすこの惑星は、太陽の周りを一年かけて公転しています。

その軌道は毎年同じ様に見えますが、微妙に少しづつ、でも確実に変わっていき、

2度と同じ軌道を回る事は無いといいます。

 

私達の、一見平和で変わる事が無いと思われる日常も、少しづつ、でも確実に

変わっていきました。

いつもの場所に行くと、アーシア親子がお腹を空かせて待っていて、元気いっぱい

美味しそうにご飯を食べる。

私達が、この4か月間繰り返してきた細やかな幸せな日常でしたが、やはり永遠

ではなく、アーシアとゴブリンは姿を消してしまいました。

 

 

在りし日、アーシア親子が、ご飯を食べに来ていた様子。親子でもご飯を取り合う時があるので、

お皿を3匹分並べてご飯を上げていた。

左ー手前がピッキオ、奥がゴブリン 右―左がアーシア、中央がピッキオ、奥にゴブリンの足

 

11月に入ってすぐ、の事でした。

”早くアーシアやゴブリンは戻ってこないかな?”と思いを馳せながら、ピッキオ

とトロルにご飯を上げていた私と家人は、残酷な事実を知る事となりました。

たまたま通り掛かったネコ好きの方が、教えてくれました。

 

“2週間前位に、近くの道路で、この子(ピッキオ)によく似てこの子より少しだけ

大きなネコが轢かれて死んでいた”と。

 

丁度、アーシアが姿を消した時期と一致していました。

それがアーシアと100%確定は出来ないものの、私達は内心“やっぱりそうだったのか”

と思わざるを得ませんでした。

私はこの話を聞いた時、ショックよりも、遠い世界の話を聞いている様で何も感情が

湧かなかった事を、不思議と鮮明に覚えています。

 

アーシアを見かけると、”保護して、家に連れて帰りたい”と思うネコ好きは多かったようだが、

彼女は決して、懐いたり着いていこうとはしなかった。最後まで、自由で誇り高く、我々を魅了した。

 

私達や(ご飯を上げていた)OさんYご夫妻は、アーシアが束縛を嫌って人間に

要以上懐かなかったので、保護出来ず、止む無くご飯を上げる形で面倒を

看てきました。

ピッキオやゴブリンが生まれても、引き続き、”水処理施設”で自由に暮らす

ノラ猫として、3匹の面倒を看てきました

 

でも、今は、そのアーシアもいません。子猫のゴブリンも消えてしまいました。

一番臆病で体の不調も見受けられるピッキオだけが残り、今また、時季外れに

生まれて、冬が越せるか疑問なトロルが現れました。

 

“恐らく、この2匹だけでは、間もなく来る冬を越して、生き残る可能性は低いな”

と予感しました。

今までは、保護する事で彼らの自由を奪う事をためらいましたが、自由のまま彼ら

安全・健康を守る事は難しい、と悟りました。

アーシアやゴブリンの二の舞を踏んではいけない、と痛感しました。

 

 

彼らは、私達に保護されるまで、ここで生まれここで暮らし、外の世界を知らずに生きてきた。

私達の足元で彼らは蠢き、都会の喧騒の中、眩しいネオンを見上げながら、彼らは生きてきた。

この場所が、ピッキオとトロルの世界の全て、小宇宙。

    左 ー 夜、アーシア・ピッキオ・ゴブリン・トロルにご飯を上げていた場所。

  中 ー 昼間、ピッキオとトロルが追っかけあって遊んでいた芝生の広場。

  右 ー 夜、ピッキオとゴブリンは、この桜の木の枝の上で、私達が来るのを待っていた。

 

 

この2匹を捕獲し保護する事を決断、家人・Oさん・Y夫妻にその旨を伝え、同意

得ました。

 

後は、具体的にどう捕まえ進めていくか、です。

私と家人は、れお・ピノコでお世話になった“大須猫の会”のSさんとYさんに

相談すると、捕獲器を以て作戦に参加する、との心強く有り難いお返事。

 

捕獲をする前の11/20、仲良く”水処理センターの花壇の草むら”で眠るピッキオ(左)と

トロル(右)。私達とOさんが近くにいても、私達に用心せずに眠っていた。

この後、私達は無常にも、彼らを引き離す事になってしまった。

 

11/21の夕方から、捕獲器にご飯を入れて待ち伏せ、捕獲作戦をスタート。

初日は、ピッキオもトロルも捕獲器に用心し、空振り。

 

11/22、トロルを無事捕獲し、保護。

大須猫の会のSさんYさん曰く、

“トロルは野生的で動きが素早く、不慣れな私(DaBinji)達では保護は難しい”

との事で、Yさん宅で保護し里親を探すことに。

用心深いピッキオは、この日も失敗。

 

11/23、ついにピッキオを捕獲し、我が家に連れ帰って保護する事になりました。

心の中でアーシアに、”お前の可愛い子猫は無事育てるからな!”と呟きながら。

 

 

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